寝待月

サキュバスが合法的に働く都市で、‘健全’を掲げるサキュバス社。人間コンサル斎斗は改革の要として迎えられ、社長レアと共に課題に挑む。だがその隣で秘書ヴェラは、複雑な思いに苛まれていた。社長に忠誠を誓う立場でありながら、斎斗への想いを募らせ、嫉妬と渇望に揺れる日々。そんな彼女の前に現れたのは、無法派サキュバス。「忠誠と欲望、どちらに堕ちる？」とい…

港湾都市の‘成人限定省庁’に仕える女官長リア。冷徹無比と恐れられる彼女は、常に左手の指輪を光らせていた――かつて政略婚で交わした誓いの象徴として。だが新任調整官・廉と共に婚姻通商条約の交渉を進める中、リアは突如その指輪を外す。過去を捨てる決意か、それとも新たな契約の始まりか。夜会の舞踏、外交の儀礼、そして迎賓館の奥で迎える濃密な初夜。冷徹な仮…

娼館の赤字に悩む港湾都市。女将ルチアは、ギルドの会計責任者となった転生者・宗一に再建を依頼する。宗一は数字と理屈で再建プランを示すが、条件として「女将自ら接待を体験させる仮初め契約」が盛り込まれる。強気な彼女は笑って承諾するものの、内心は揺れていた。改革の中で、ルチアと宗一は夜ごと「成果報告」という名の濃密なひとときを重ねる。最初は業務の一環に…

港湾都市ギルドに舞い込んだ大規模討伐依頼。現場指揮を務めるのは、荒々しくも情に厚い女傭兵カリナ。監査役として同行したのは、経理スキルで転生した宗一だった。報酬前払いを巡って二人は衝突。「数字だけじゃ命は測れない」と挑むカリナに対し、宗一は「数字は人を守るための道具」と返す。やがて結ばれたのは「報酬前払い=一夜の契約」。戦場の緊張と汗の匂いに…